こんにちは、aricoです。
桐たんすをリメイクをした記事を他にもご紹介させて頂いているのすが、我が家には全部で3種類の桐たんすがあるんですよね。
全てリメイクしたのですが、今回は食器棚にリメイクした方法をご紹介しようと思います。早速ですがBfore /After の画像がこちら↓
上段の小さな桐たんすは以前リメイクしたものでそちらのリメイク記事はこちら↓
今回リメイクしたのは下にある開き戸の付いた桐たんすのリメイクです。
もともと着物を収納できるように開き戸の中には浅い引き出しが4段あったのですが、それは外してます。
作業工程もこれまで行ったリメイクと基本的には変わりません。
それぞれご紹介して行きます。
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桐たんすを食器棚にリメイクdiy / 洗い
作られて100年以上経っている我が家の桐たんす、良い味が出てるという状態は通り越してもう汚い…。
経年の汚れと桐のアクのせいでこのように黒ずんだように変色してしまうのですが、この変色は意外と簡単に落とすことが出来ます。
桐たんすを食器棚にリメイク / 取っ手の外し方
最終的に取っ手も新しく付け替える予定だったので、洗いを行う前に引き出しや扉に付いている取っ手全て外しました。
桐たんすに限らずですが家具って、取っ手を付け替えるだけでも印象がすごく変わるので、面倒なdiyは苦手という方は取っ手だけでも付け替えてみて下さい。
桐たんすの引き出しの内側には丸い金具があるのですが、これはマイナスドライバーなどで簡単に外すことが出来ます。中から、割ピンを折り曲げたものが登場。
取っ手は割ピンで取り付けられていて、この割ピンを丸い金具でカバーしていたんですね。
ちょっとわかり辛い画像なのですが、折れた割ピンの金具をマイナスドライバーで引き起こして、ペンチなどで出来るだけ垂直に立ち上げます。
引き出しの表側からテコの原理を利用して割ピンをマイナスドライバーで持ちあげると、取っ手を外すことが出来ます。
桐たんすを食器棚にリメイク / 自宅での洗い方
金具が外せたら、桐たんすの開き戸と引き出しを外してお風呂に移動します。(もちろん外でもOKです。)
ぬるま湯を掛けながら亀の子たわしでゴシゴシすると変色は簡単に落ちます。詳しくはこちらの記事を参考に。↓
https://attoarico.com/kiritansu-remake-diy/
桐たんすの本体、開き戸、引き出し、それぞれ洗って乾燥させます。
乾燥後の桐たんすがこちら。
汚れやアクでとんでもなく変色していましたが、本来の木肌が表れてとてもナチュラルな佇まいに変貌しました。この色合いこそ味ですよね!
桐たんすを食器棚にリメイク / モールディングを取り付ける
モールディングって何?という方の為に説明すると、建築物や家具に施される縁どりのことで、刳形(繰形くりかた)とも言います。
西洋建築や輸入住宅の豪華な装飾をイメージするとわかりやすいかと思います。
モールディングはホームセンターやネットで販売されていて、最近では木材以外にも柔らかいポリウレタン製のモールディングも販売されているので、初心者の方でも扱いやすいですよ。
モールディングを取り付ける場合は45度にカットして繋いでいくのが基本なのですが、そんな時はマイターボックスを利用すると比較的綺麗に45度カットが行えます。
私が長年使っているのは、賃貸DIYのパイオニア!久米真理さん(漢字違うかも…)も使用されていたこちら。
プラスチック製なのでめちゃくちゃ傷だらけになりますが、安いのでなんだかんだと愛用しています。
こんな感じで手軽に45度カットが行えます。(精度はそこまでよくないですが、diyレベルであればありがたいツールです。)
桐たんすを食器棚にリメイク / モールディングの取り付け方
マイターボックスを利用して、45度にカットしたモールディングを洗いを終えた桐たんすの天板に施して行くのですが、
まず、モールディングを取り付けるための板を桐たんすの天板のフチを囲むようにボンドで固定します。(100均で売ってる安い桐材が便利です。)
桐たんすの両サイドにはこのような金具(黒い部分)が付いていて金具の部分は若干の段差があるので、その部分が干渉しないように板を少し削って取り付けています。
天板のフチに取り付けた板の側面にモールディングを取り付けて行きます。(右側の画像)
真上から見ると45度で繋いでいくのがわかるとおもいます。
モールディングは初めに必要な長さをカットしてしまうと後々、調整が出来なくなるので、45度にカットしたモールディングを角に当てて、必要な長さを確認してからもう一方の端を45度にカットして取り付けるようします。
45度にカットするので、思ってるよりモールディングの長さが必要になるので注意して下さい。(私はこれまで何度も失敗して足りなくなった経験があります。)
このようにモールディングを桐たんすの前面と両側面に取り付けて固定します。(固定には洗濯バサミが便利ですよ。)
桐たんすの後ろ側は壁に密着させて使用するのでモールディングは付けていません。
最初に取り付けたモールディングがしっかり固定できたら、もう1種類別のモールディングを先程のモールディングの真下にボンドで取り付けます。
このデザインのモールディングはサブ的な役割に重宝しています。
2種類のモールディングを使うことで見た目も華やかになり、和テイストを払拭させる重要なポイントにもなります。
反対側も2種類のモールディングを取り付けました。どちらもボンドのみで固定しています。
桐たんすを食器棚にリメイク / モールディングの塗装
桐たんす本体とモールディング部分の色の差を何とかしたいので、モールディング部分を塗装します。
全く同じ色にすることは出来ないので、家にあった塗料を混ぜてそれっぽく見える程度の塗装です。
この時はワトコオイルのドリフトウッドとミディアムウォールナットを混ぜて塗装しています。
ワトコオイルは浸透型塗料で木材を保護する性質は無いのですが、塗る面積が多い時は水のような質感のワトコオイルがスイスイ濡れてオススメです。
100均で販売されている水性ニスも結構使えます。こちらの記事も参考にしてみて下さい。
https://attoarico.com/daiso-suiseinisu/
桐たんすを食器棚にリメイク / 新たに天板を取り付ける
2種類のモールディングがしっかり取り付けられたら、その上に新しい天板を取り付けます。(左の画像わかりにくいですがボンドをたっぷりとのせています。)
新しい天板のサイズはモールディングを取り付けた外寸と同じか、もしくはそれより一回り大きいサイズ(5mm~1㎝くらい、お好みで)を取り付けます。
この部分はちょっと出費なのですが、一枚板を使うのが理想的です。
新たに取り付けた天板部分や桐たんすの中もワトコオイルで塗装します。
桐たんす本体は洗い後の乾燥がかなり酷かったので保護目的でアトムハウスペイントの「水性自然カラー/クリア」で塗装しました。
これでモールディング部分は完成。
塗装したことで一体感で出て桐たんすの和テイストが払拭されてきました! 気になっていた洗い後の乾燥も随分とマシになりました。
桐たんすを食器棚にリメイク / 開き戸にポリカをはめ込む
続いて、外した扉(画像左側)のリメイクを進めて行きます。
のっぺりしているこの扉たち、食器棚にするには可愛くないのでポリカーボネートをはめ込めるように加工します。
加工には電動の糸鋸とトリマーを使用しました。糸鋸のみホームセンターの工作室でお借りしました。
桐たんすを食器棚にリメイク / 扉を糸鋸でくり抜く
大きい扉だったので作業しながらの撮影が出来なかったのですが、小さな桐たんすの扉と同じように(真ん中の画像と同じように)、ホームセンターの電動糸鋸で内側をカットしました。
扉の四隅に電動ドリルで穴を開けて、その穴の一つに糸鋸の刃を通してセットしてゆっくりカットして行きます。角に開けた穴の箇所で糸鋸の刃の向きを変えて一周します。
その後、トリマーで段差を作りました。
これも作業しながらでは撮影出来ず画像はないのですが、この部分はトリマーがなくても細い角材を取り付けることで代用できます
桐たんすを食器棚にリメイク / 扉にモールディングを取り付ける
内側をくり抜いた扉を自宅に持ち帰って、天板に取り付けたものと同じモールディングを扉に取り付けていきます。
くり抜いたサイズにカットしてもらったポリカーボネートとモールディングを仮置きして寸法を確認しています。
確認出来たら、再びモールディングとポリカーボネートを外して塗装します。
ここでもモールディングには「ワトコオイル」を、扉自体には本来の色を活かす為にアトムハウスペイントの「水性自然カラー/クリア」をそれぞれ塗装しています。
塗装が乾燥したら再びポリカーボネートをはめてその上から塗装したモールディングを押さえるように取り付ければ(木工用ボンドで接着)、扉のリメイクは完成です。
桐たんすを食器棚にリメイク / 取っ手を付け替える
リメイクも最終段階!
桐たんすの和テイストをさらに払拭すべくお気に入りのアンティークな取っ手に付け替えていきます!
桐たんすを食器棚にリメイク / 引き出しの穴を補修
古い取っ手を外して洗った引き出しは以前の金具の穴が目立つので、マスキングしてパテで埋めて隠します。(パテはホームセンターで購入したもので、乾燥後は塗装もできるパテです。)
マスキングを剥がしてパテをヤスリでならしてから、適当な塗料でパテ部分を着色します。(私はBRIWAXのチークを使用)
着色部分をふき取って馴染ませます。
穴が埋められたらいよいよ新しい取っ手を付けて行きますよ ♪ 引き出しの上部の中央部分に電動ドリルで穴を開けます。
取っ手のネジを穴に通して内側からドライバーで締めればOKなのですが、引き出しの厚みに対してネジ部分が長かったので、引き出しの内側に当て木をして調整しています。(この当て木も塗装すれば良いのですが、今は却下します…)
4つの引き出し全てに新しい取っ手を付けます。
桐たんすを食器棚にリメイク / 開き戸に取っ手を付ける
続いてモールディングを取り付けた開き戸にも新しい取っ手を付けて行きます。
めちゃくちゃ可愛くないですか~~~♡ イメージ通りで嬉しくて泣きそうです。(笑)
今回引き出しと開き戸に使った取っ手、中国製だったのであまり期待していなかったのですが、ずっしりと心地よい重みがあるのもとても気に入ってます。
デザインも大きさもこの食器棚に申し分もなくピッタリで、めちゃくちゃ時間をかけて選んだ甲斐がありました。^^
アンティーク好きな方はお好きかと思います!
こちらの取っ手はアマゾンでしか取り扱いがなかったので、気になる方は見てみて下さいね。
開き戸に取っ手をつけたら、これまた新しく買ったアンティークな丁番を使って、扉を元の場所に取り付けて行きます。
以前取り付けてあった丁番と同じ大きさの丁番で扉を取り付けるには、本体の劣化が酷かったので敢えて少し小さめの丁番を使って取り付け穴の場所をずらして取り付けています。
この扉のおかげですっかり食器棚らしくなりました!
桐たんすを食器棚にリメイク / 完成まとめ
改めて100年以上前に作られた祖母の桐たんすのリメイクのBfore / Afterをご覧下さい。
変色がひどくて、どうやっても洋室に合わなかった桐たんす。
処分も考えていたのですが、モールディングと新しい取っ手のおかげで和テイストが払拭され、洋風アンティークな家具に生まれ変わりました。
今はキッチンのそばで食器棚として活躍中です。
右の引き出しには、保存容器、ゴミ袋類、お弁当箱類、ランチョンマット類を収納しています。
それまでお荷物だった桐たんすが今ではインテリアを左右する一軍家具になり、賃貸の我が家を雰囲気のある空間にしてくれてます。
こんなイイ感じの家具、既製品ではとてもじゃないですが気軽に買えない値段のはず…。
古い桐たんすは買い取りも難しく簡単に処分されがちなのですが、簡単なDIYでびっくりするくらい生まれ変わる可能性があると痛感しました。
初めに少し触れたように、古い取っ手を外して新しい取っ手を付けるような簡単なことで印象が変わりますし、
変色がひどいものは私のように洗ってみると綺麗になるかもしれません。その後お好きな塗料で塗ってみるのも面白いと思います。
また、下記のような
今は昔よりも安価で家具が購入できる時代になりましたが、桐たんすのような家具は安価な値段では買えませんよね。
木の持つ経年美しさも安価な家具では味わえないものだなぁと日々実感しています。
桐たんすを食器棚にリメイク / 脚を付ける
まとめた後なのですが、リメイク後にやりたくなって私も完成した食器棚に脚を取り付けてみました。私は既製品ではなく、2×4材で脚を作り両面テープで貼り付けました。
ホームセンターで7㎝の長さにカットしてもらった2×4材。これを脚にします。
自宅で手のこで斜めにカットして塗装しました。(斜めカットはホームセンターではしてくれません。)
空っぽにした食器棚をひっくり返して、四隅を同じく2×4材で補強してから、この上に先程作った脚を取り付けます。
接着は両面テープです。いざとなれば外せるようにしておきたかったのと、真上から力が加わるので単純に両面テープでも問題ないかと思いました。(脚の高さもさほどないので…)
脚を取り付け前がこちら。これでも十分可愛かったのですが…
脚を取り付け後がこちら。
やっぱり無いよりある方が超絶可愛いいですよね!(やって良かった~♪)桐タンスの面影なんて微塵も感じません。
高さが出たことで埃がたまるというデメリットはあるのですが、食器も随分と取り出しやすくなりました。
ほこりはコロコロで取ろうと思います。
同じようにテレビ台にリメイクした桐たんすにも脚を取り付けました。
長くかかった3つの桐たんすのリメイク。全部で2ヵ月程かかりましたが、これで全て終了です。その他の桐たんすのリメイク記事はこちら↓
全てのリメイクにかかった値段は正確にはわかりませんが、トータル3万円以内には収まっていると思います。お金以上にかかるのが時間です。。(笑)
この桐たんす、祖母が見たらどう思うかわかりませんが、母に見せたらすごく驚いていました。(笑)
私の娘がどうするかわかりませんが、せめて私の代までは愛着を持って大事に使っていこうと思います。
長々とここまで読んで下さったありがとうございました。^^